当教室では、月一回の音楽鑑賞をしています。
(発表会直前などお休みする時もあり)
対象は小学生以上の生徒さん…正確には小学校1年生は、入学して秋以降に始めています。
未就学の生徒さんはレッスン時間が短い事と、年齢的にまだ内容が難しいのでおこなっていません。
とり上げる曲は“CM・ドラマ・や映画などでよく使われるクラシック音楽”が中心です。
音楽鑑賞の目的はクラシック音楽を知って、身近に感じていただく事ですが、さらに細かく書くと主に4つ。
ひとつ目は…作曲者や題名を知ろう
誰もがメロディを知っているし、よく耳にするけれど、作曲者や曲名を知らない曲ってありませんか?
そういった曲について作曲者や曲名はもちろん、どうして(経緯や動機)作曲されたのか・どんな場所(場面)で演奏されたのかも分かるかぎりお話しています。
さらに、その当時の状況や文化などもチョットお話しています。
ふたつ目は…全体を通して聴く機会を作ろう
映像で使われるのはほんの数秒~数十秒で、そこしか知らないという曲も多いですね。
また、スポーツ(フィギュアスケートやアーティスティックスイミングなど、技術と芸術面で競う競技)でクラシック音楽を使っている選手も多いですが、競技時間に制限があるのでかなり編集しています。
クラシック音楽が好きな方は、最初から最後まで通して聴いた事があると思いますが…そういう方の方が少ないんじゃないかと思います。
20分を超える曲はさすがに長いので、途中までの観賞になりますが…作曲者と曲名が分かれば後で聴こうと思った時に簡単に探せますね。
そうそう、クラシック音楽のコンサートチラシにはプログラムも載っています。
もし鑑賞でとりあげた曲が載っていれば、コンサートへ行ってみるきっかけになるかも。
みっつ目は…知ることで、練習やレッスンのヒントにしよう
“ワルツ”、“メヌエット”、“ソナタ”、“交響曲”などの単語を見た事はあるけれど、一体なんなのかは知らない方も多いですね。
それらの単語は、曲名に使われている事も多いです。
同名の曲なんて何百…いや、何千曲もあるかもしれません。
音楽だけではなく、映画・小説・漫画などの題名に含まれる事もあるので、何なのかを知れば作品をより深く味わうヒントになるかも!?
もしかしたら音楽以外のところで役に立つかもしれませんよ~!
よっつ目は…音楽鑑賞で取り上げた曲から聴いてみては?
クラシック音楽を聞いてみようと思っても、曲が多すぎて何を聞けばよいのか分からない…なんて事はありませんか?
まずは鑑賞でとりあげた曲はいかがですか?その次は同じ作曲家の曲を聞いてみても良いかもしれません。
ふたつ目の所にも書きましたが、コンサートへ行くきっかけにもなるかも知れません。
ここから話は脱線。
「クラシック音楽」と言うと、長い・堅苦しい・敷居が高いみたいなイメージを持たれています。
確かにそういう曲もたくさんあるので、全否定はしません。半否定ぐらいかなw
長さは30秒で終わる曲だってあるし、全てを通して聴くと数時間もかかるようなものもあります。
堅苦しい・敷居が高いというのも、その曲が例えば王族や大貴族主催の晩餐会だとか、宗教的儀式だとかで使われたのであれば確かに格調高いです。
もちろんそういった曲ばかりではなく、当時の社会を風刺した曲や、恋愛の曲、自分の好きな物をほめたたえる曲だってあります。←現代のポップスにもそういう曲ってありますよね
今でこそ“クラシック”なんて呼ばれていますが、作曲家が生きていた当時はそれが最先端の音楽でした。
200年も300年も経った今でも世界中に知られている音楽って、すごいことです。
学校の音楽室には様々な作曲家の肖像画が貼られています。
み~んな厳めしい顔をしていますね。真面目で怖い人に見えます。
だけど作曲家も人間なので、人生色々とあったんです。
恋愛・人間関係・家庭・健康・お金等々…現代の私たちと同じような悩みもありました。
真面目な人も不真面目な人もいました。肖像画から受ける印象とはだいぶ違う作曲家が多いかもw
音楽の教科書には生没年と主な作品ぐらいしか載っていないし、学校の授業だと時間が限られていて深く掘り下げる事もできません。
恐らく音楽の先生方にも、もうちょっと深く話したい作曲家もいると思うのですが。
話がとっ散らかってきましたが、音楽の事も作曲家の事も「よく知らない」からこそ、クラシック音楽が「堅苦しくて難しいもの」というイメージが定着したんじゃないかな~。
少しでも知ることで、そのイメージを変えるきっかけになればな~と思っています。
せっかく縁あって入会したことですし、生徒の皆さんどうぞお付き合いくださいな!