子どもも大人も「体の変化」に合わせて弾き方をアップデートしよう

講師のひとりごと

昔の弾き方のままになっていませんか?

ピアノを続けていると、数年前の自分と比べて体は大きく変わっています。
それなのに、習い始めた頃の感覚のまま弾いてしまうことは意外と多いものです。

「以前は届かなかったオクターブが、今は簡単に届くようになっている」――そうした変化に気づかず、以前と同じように“頑張って弾いている”生徒さんをよく見かけます。せっかくの成長や進歩を活かせないのはもったいないですよね。

「ピアノを始めて数年経った生徒さん」に、時々レッスンで指摘していることをここにまとめます。今後の練習にぜひ活かしてくださいね!
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子どもの場合:体の成長に合わせた弾き方を

小学校高学年以上になると、背も伸び、腕も長くなり、手や指もぐんと成長します。

  • 習い始めの頃は「必死に手を広げて」届かせていた和音やフレーズも、今では楽に届くようになっている。
  • けれど「以前の頑張りグセ」が体に残っていて、必要以上に広げてしまう子も少なくありません。←私も未だにこれです!

そこで大切なのは、「自分の今の手の大きさを知り」、「今の手の大きさに合った弾き方」を意識することです。体が成長した分、弾き方も更新していくことで、無理のない動きができ、音も安定してきます。
さらにミスも減るし、手が痛くなることもありません。練習も楽になるし、良いことだらけ。
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手を頑張って広げている子も、いつか楽に届くよ

大人の場合:体の進化に合わせた弾き方を

大人は、

  • 大人になってからピアノを始めた方
  • 子どもの頃に習って、大人になって再開した方

それぞれ、子どもの場合とは事情が違います。
大人は子どものように体のサイズが大きく変わることはありません(太った痩せたは除く)。
しかし、柔軟性は練習や積み重ねによって大きく進化します。

大人になって始めた方

習い始めの頃は体が硬く、手を広げるのに苦労した和音も、続けていくうちに少しずつ柔らかくなり、以前より楽に押さえられるようになってきます。指も動くようになってきていると思います。
これは練習の賜物であり、大人でも体は応えてくれるという証拠です。

「始めた頃は大変だったから」と思い込みで避けていた奏法も、今ならできるかもしれません。

子どもの頃に習って、大人になって再開した方

子どもの頃に習って長いブランクのある生徒さんは、「体の記憶は子供の頃の手の大きさ」だったりします。
なので、オクターブなどでは頑張って手を広げて弾いたり、音階の指くぐりも動きが大振りになったりしている方が多いです。

先に書いた子どもの場合と同様に、今の手の大きさ・腕や指の長さを知ることが、上達への近道です。
今では「何もしない、普通の手の形の状態」ぐらいでオクターブが届くと思いますよ。
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どんな方にも共通のメッセージ

子どもは「成長した体」に、大人は「柔らかくなったり、動けるようになった手指」に。
その時々の体の状態に合わせて弾き方をアップデートすることが、楽に弾ける第一歩です。
余計な力も入らず、練習も楽になるので、ピアノがますます楽しくなることでしょう!

  • 無理をしないから、演奏が自然になる
  • 今の体に合わせることで、より音楽を楽しめる

ピアノは「昨日までの自分」より「今日の自分」に合った弾き方を選べる楽器です。
今の自分の体の大きさや状態を認識して、楽な練習を続けましょう!
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まとめ

数年前と同じ感覚のまま弾き続ける必要はありません。

  • 子どもは成長に
  • 大人は進化に

合わせて、「今の自分の体」に最適な弾き方を見直していきましょう。
そのアップデートが、より豊かな音楽体験につながります。

💡 レッスンでは私が一人ひとりの体に合った弾き方を一緒に見ていきます。
そしてお家での練習では、ぜひレッスンで話したことを思い出して取り入れてみてください。
少しずつでも意識して続けていくことで、大きな変化につながっていきますよ。
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