子供の頃から漠然とあった違和感

子供の頃から、身体がうまく使えていないという自覚がありました。 特にピアノは、どこか不自然な弾き方をしているのが自分でも分かっていました。 「この癖さえ直せれば、もっと上手く弾けるのに…」と、何度もそう思いました。 当時の先生にどう伝えればいいかも分からなかったし、そもそもそれを解決できる指導法はなかったのかもしれません。
中学生の頃、歯を食いしばって弾いていることに気づき、自分なりに直そうと試行錯誤しました。 その癖はなんとか直ったものの、今度は首や肩がおかしい。 解決方法が見つからないまま、何十年も年月が経ちました。
「何も考えず50回弾く」という非効率な練習
子供の頃、つまずく場所は「毎日50回練習しなさい」とよく言われ、その通りに練習しました。 ですが、残念ながら効果はまったくありませんでした。
今なら分かります。何も考えずに50回弾くだけでは、「身体に負担のかかる非効率な弾き方」をひたすら刷り込むだけだったのです。 上達するどころか、かえって下手になる練習をしていたようなものでした。
それを大人になってから知った時は、驚きと同時に、長年の疑問が解けたことで納得しました。 今は「正しい身体の使い方で20回」のほうがはるかに効果的だと知っているので、あの頃の愚かな練習はしません。
ようやく見つけた、解決の糸口
大学を卒業してだいぶ経ってから、偶然「アレクサンダー・テクニーク」という言葉を耳にしました。 その時はなぜかすぐに忘れてしまいましたが、その後もボディマッピングや体の使い方に関する本が次々と出版されるようになりました。
いくつか買って読んでみましたが、独学ではなかなか解決に至らず、もどかしい日々が続きました。 でもある日、「アレクサンダー・テクニーク」について書かれた本と運命的な出会いをします。 巻末に載っていた先生のホームページを見ると、レッスン場所が意外と近い。 「これは!」と思いレッスンを申し込もうとしたら、まさかのコロナ禍。 3年経ってようやく、念願のレッスンを受けることができました。
初回のレッスンから効果は絶大でした。 「一生かかっても弾けない」と思っていた曲にも挑戦できるようになり、ようやく長年の悩みが解決に向かい始めました。 今の私にとって、アレクサンダー・テクニークは最良の解決方法です。
何十年もかけて身についた癖は、今すぐには直らないかもしれません。 でも、「もうちょっと上手く弾ける」という夢を叶えられる、最高にして最後のチャンスだと思っています。 まだまだ学びの途中ですが、この素晴らしい体験を生徒さんとも共有できればいいなと思います。
私のおさらいも兼ねて、レッスンに取り入れます。ぜひ、みなさんも「思い通りに弾ける」体験をしてください!